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嫌な相手とでも一緒に暮らせる 「ぼくは戦争は大きらい」 やなせたかしさん (2/2ページ)

2014.1.20 18:15

2013年10月に死去した、漫画家で詩人のやなせたかしさん。ラストメッセージとして、平和への願いを訴えた=2012年6月30日、東京都新宿区(北野浩之撮影)

2013年10月に死去した、漫画家で詩人のやなせたかしさん。ラストメッセージとして、平和への願いを訴えた=2012年6月30日、東京都新宿区(北野浩之撮影)【拡大】

 本書でも、志願して特攻兵器回天の特別攻撃隊要員となり若くして戦死した弟との別れなど、つらく悲しい思い出にも持ち前のユーモアを交えながら語っている。

 本書のあとがきで「世の中全体が嫌なものはみんなやっつけてしまおう、というおかしな風潮になっている」と警鐘を鳴らし、「『アンパンマン』の中で描こうとしたのは(中略)嫌な相手とでも一緒に暮らすことはできるということ」とし、「日頃からがんばって、みんなが戦争なんてしなくてすむ世の中にしよう」と訴えている。

 取材・構成を担当した漫画評論家の中野晴行さんは「ユーモアの中に戦争批判を込めている。やなせさんらしい伝え方と思う」と故人をしのんでいる。(SANKEI EXPRESS

 ■やなせ・たかし(1919年2月6日~2013年10月13日) 高知県出身。戦後、高知新聞社勤務の後、三越で包装紙のロゴデザインなどを担当した。フリーとなって漫画や詩を手掛け、1967年に「ボオ氏」で週刊朝日漫画賞を受賞した。69年に童話の中で登場させたキャラクターをもとにした絵本「アンパンマン」は、フレーベル館のシリーズだけで計6800万部販売。88年にテレビアニメ化された。

「ぼくは戦争は大きらい」(やなせたかし著/小学館、1365円)

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