高校時代、芝居に魅せられ、いつか女優になりたいと真剣に考えるようになった。父は銀行員、母は教員。世間的には堅い職業に就いている両親が笠原の途方もない夢を許してくれるのだろうか? 「私の真面目さを信じて意外にも応援してくれたんですよ。大学時代は学外の演劇活動にのめり込んでしまい、学校にはあまり通わなくなってしまった」。目標ができると、実現へ向けてまっしぐら。2012年公開の主演映画「彩~aja~」(ふるいちやすし監督)は、モナコ国際映画祭で最優秀新人賞を引き寄せてしまった。
登場人物がそれぞれの立場で見せる表情の変化が面白い本作で、生真面目な安藤も徐々に奥田の行動に不満を持つようになり、とある行動に出る。隠蔽(いんぺい)について思うところを聞いてみると、予想通りの答えが返ってきた。「すぐにバレてしまいますよ。私の場合、顔に出てしまうようです」。1月25日から東京・新宿武蔵野館ほか全国順次公開。(文:高橋天地(たかくに)/撮影:野村成次/SANKEI EXPRESS)