ベン・バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の就任以降のFRBや米経済の動き=2006年2月~2014年2月【拡大】
金融システムについても、議長は「危機以前と比べ強固になった」と強調するが、ウルフ氏は「確かに規制は改善されたが、本質的には金融システムは以前と変わらない。十分な対策が講じられたかという点ではまだ憂慮している」と不安を隠さない。メルツァー教授も「『大きすぎて潰せない』といった大銀行への配慮が感じられ、十分ではない」と辛口だ。
後事は副議長としてバーナンキ氏を支え続けたジャネット・イエレン次期議長(67)に託されるが、その視界は不明瞭だ。雇用の回復は緩慢で就業者数の伸びも力強さを欠く。議会の財政協議も決着は遠く、イエレン氏が就任する来月早々にデフォルト(債務不履行)危機が再燃しそうな気配だ。
金融政策の転換期にあたり、先月に創設100年を迎え新たな世紀に突入したFRBはどこへ向かうのか。バーナンキ氏は多くの「宿題」も残した格好だ。(ワシントン支局 柿内公輔(かきうち・こうすけ)/SANKEI EXPRESS)