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いとおしく、もどかしい「相棒」 犬 乾ルカ (2/5ページ)

2014.2.2 16:30

日本三大がっかり観光地の一つ、時計台。ちなみに後ろのビルは、札幌市役所です=2014年1月21日、北海道・札幌市(乾ルカさん撮影)

日本三大がっかり観光地の一つ、時計台。ちなみに後ろのビルは、札幌市役所です=2014年1月21日、北海道・札幌市(乾ルカさん撮影)【拡大】

  • ジャーキーを前にすれば他のすべてがすっ飛ぶ乾家の愛犬、まるがお気に入りの札幌の風景をご案内します。トリミングから帰ってきて爆睡中…=2014年1月25日、北海道・札幌市(乾ルカさん撮影)
  • 「パーフェクト・ブルー」(宮部みゆき著/創元推理文庫、680円、提供写真)
  • 「ぼくの名はチェット」(スペンサー・クイン著、古草秀子訳/東京創元社、1785円、提供写真)
  • 【本の話をしよう】作家、乾ルカさん=2月15日(提供写真)

 「ぼく」という一人称を使う、チェットの語りの軽妙さが、読みはじめるやすぐに、読者を物語の中へといざないます。犬を飼ったことがある方なら、あるいは飼ったことがなくとも、親しく触れあったことがある方なら、一度は「この犬、今なにを考えているんだろう?」「どんな気持ち?」と、彼らの心情を推察した経験があるかと思いますが、語り手としてありながら、その語りの合間に挿入されるチェットの心が、まさしく私たちが犬に向けてきた「なにを考えているの?」に答えてくれています。実にかわいらしく、面白く、かつリアルで、まるで自分がチェットになって、バーニーのそばにいるかのようです。

 集中できなくても自然

 ミステリーとしても、犬を相棒、語り手とするのは、実に巧みなやり方です。人間の相棒ならば、「この会話は聞き逃せない」「この場所は目を凝らして観察しなければいけない」というシーンがあれば、必ずそうするでしょう。ミステリー的な引っ張りのために、それをしない展開にもっていこうとすれば、理由が必要になります。理由がうまくないと、無理やり感が出てしまい、興がそがれます。

伝えられない

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