2014年ソチ冬季五輪会場。競技は、ロシア・ソチの市街地から約40キロ南東にある黒海沿岸の「アドレル」と、アドレルから約45キロ離れた山岳地域の会場「クラースナヤ・パリャーナ」の2カ所で実施。(C)Google【拡大】
ソチの夜空に飛翔した「レジェンド(伝説)」と呼ばれる男、葛西(かさい)紀明(のりあき、41)=土屋ホーム=の1種目は、8位に終わった。ソチ冬季五輪第3日の2月9日(日本時間10日未明)、ノルディックスキーのジャンプ男子個人ノーマルヒル(HS106メートル、K点95メートル)決勝が行われ、7大会連続出場の葛西は101.5メートル、100メートルの合計255.2点で8位にとどまり、個人種目で初のメダルには届かなかった。日本勢は4人とも上位30人の2回目に進んだが、清水礼留飛(れるひ、20)=雪印メグミルク=は18位、渡瀬雄太(31)=雪印メグミルク=は21位、竹内択(たく、26)=北野建設=は24位だった。
力みで飛び出し遅れ
1回目は8位とはいえ、表彰台圏とは僅差だった。葛西は、日本選手団の主将として今大会初のメダルを狙ったが力みが出た。2回目に順位を上げられず「ここで取って勢いつけてやろうと思っていたけど」と残念がった。
前日の初練習で、なだらかに斜度が変わる台に対応しようと尻の位置を数センチ下げて助走姿勢を組んでみた。しっくりこなかったことで、試合の試技で元に戻し、1回目は101.5メートルを飛んだ。3位とは飛距離換算で2メートル弱につけた。