第22回冬季五輪ソチ大会の開会式が2月7日夜(日本時間8日未明)、ロシア南部ソチのフィシュト五輪スタジアムで行われ、黒海に臨む五輪公園に聖火がともった。純白のコートに身を包み、にこやかに入場行進した日本選手団を旗手として先導したのは、母となり、8年ぶりに五輪の舞台に立ったカーリングの小笠原歩(あゆみ、35)=北海道銀行=だった。大役を務めた小笠原は「『戻ってきたぞ』と感じた。降り注ぐ歓声を受け、一歩一歩感動をかみしめて歩いた」とコメント。出産、厳しい練習と育児を経て「肝がすわった」ベテランは、日本の選手たちを文字通り背中で引っ張る。
ベテラン選手に刺激
今年1月のスコットランド合宿。小笠原は早朝に鳴り響いた電話に目を覚ますと、朗報に耳を疑った。世界記録保持者でもない、メダリストでもない自分が旗手に-。大役に迷いもあった。「私一人で決めた。母親として頑張る姿を見せてほしい」。橋本聖子団長(49)のこの言葉ですべてが吹き飛んだ。「働く母親や同世代の女性の代表であるという気持ちも持って、ソチオリンピックを戦いたい」。秘めた決意は固かった。