ベタつかない絶妙な猫との距離感。「もともと自分が犬好きだからかな。でも20代のとき、同居していた兄貴が猫を拾ってきて。暮らしてみると、意外に意思疎通もできたりして、面白い。それ以来、街を歩いていてもついつい猫に目がいくようになってしまいました」
猫が教えてくれるものとは、何か。「人って頭で考えて好き放題にやっているけれど、猫は実にシンプルに生きている。猫には、こちらが『見抜かれている』と思ってしまうような、おそろしい瞬間がある(笑)。彼らの生き方から気づかされることが多いですね」(塩塚夢(ゆめ)、写真も/SANKEI EXPRESS (動画))
■すぎさく 1966年、新潟県生まれ。プロボクサーを経て、99年『イモウトヨ』で青木雄二賞受賞、この作品でデビュー。プロボクサーの男と猫の暮らしを描いた『猫なんかよんでもこない。』は累計20万部突破のヒット作。その他の代表作に『クロ號』などがある。
「猫が背筋を伸ばすとき」(杉作_刊/幻冬舎、1155円)