鳥インフルエンザ(H7N9型)ウイルス発生の仕組み=2013年4月21日現在【拡大】
インフルエンザウイルスは鳥の細胞の中で増えやすいウイルスです。インフルエンザワクチンを鶏卵で作るのはそのためです。冒頭の論文には、アトリが持っているH9N2に、アヒルと野生の鳥のインフルエンザウイルスの遺伝子が組み込まれ、ヒトに感染する新型H7N9になったことが示されています。複数のインフルエンザウイルスに感染した鳥の体内で遺伝子の組み換えが起き、ヒトにも感染するウイルスが誕生したようです。
「中国3省で3人感染 鳥インフルH7N9型」(MSN産経ニュース2月8日)の報道では、中国の3つの省でH7N9鳥インフルの新規感染者が確認されています。感染者は計178人で、36人が死亡していますが、日本ではまだ確認されていません。感染後、診断が遅れているうちに、肺の病変が急速に進行して呼吸困難になっています。今のところタミフルやリレンザといった、従来の抗インフルエンザ薬が有効のようです。きちんと検査を受けて治療を受けることが重要です。(秋葉原駅クリニック院長 大和田潔/SANKEI EXPRESS (動画))