引退後の音楽家が集まる老人ホームに入居したジーン。そこには、かつてベルディの傑作オペラ「リゴレット」の四重唱を一緒に歌った仲間3人がいた。
喝采を浴びた栄光の過去から一転、今や足腰は弱り、慈善団体に頼る暮らしぶり。認知症、孤独、老いへの不安…他の3人も似たりよったりの悩みを抱える。しかし4人は次第にありのままを受け入れ、でこぼことした下り坂のような老後を、ゆっくりと歩みだす。その姿を、黒柳をはじめ、鶴田忍、団時朗、阿知波悟美の大御所4人が豊かに演じる。
「(老いを感じて)はじめのうちはちょっと諦めちゃうこともあるだろうけれど、いろんなことを考えてみて、老後を楽しく生きるための“何か”をうまく見つけることが大切ですよ。そうじゃないと人間だめになっちゃうって本当に思います」
黒柳が、その“何か”の一つとして意識するのが、「長く生きた人間は、『あんなふうに生きている人がいるなら、自分もそうしてみよう』と、人に思ってもらえるような生き方を示すこと」。自分のことだけ考えてちゃだめですよ、とも付け加えた。