亡き演出家のために
生き残ったもののすべきこと。これは黒柳の活動のキーワードの一つのようだ。1月、本作の初演(2011年)をはじめ、シリーズの13演目17公演で演出をつとめた高橋昌也氏が亡くなった。60年来の付き合い。「私の理解者でした」という。
「お亡くなりになるちょっと前に、電話でお話ししたんです。『この物語のクライマックスの演出は、われながらうまくいっている、だからもう一回見たいんだ』っておっしゃっていました。高橋さんがもう一回見たいんだったら、やってあげましょう、って。きっと皆さんも楽しんでいただけると思いますよ」(津川綾子/SANKEI EXPRESS)