中国・首都北京市【拡大】
中国の李克強首相(58)は3月5日開幕した全国人民代表大会(全人代)の政府活動報告で、経済成長と構造改革を両立させる姿勢をアピールした。だが、成長力に陰りが見える中、大気汚染や金融リスクなど問題は積み上がるばかり。道は険しく、習近平指導部は難しい経済運営を迫られている。
77回も連呼
「改革は今年の政府活動の最重要任務だ」。こう力説した李首相は約2時間にわたった政府活動報告で、77回も「改革」という言葉を連呼した。
李首相が報告で「行く手には多くの困難や問題がある」と認めた通り、中国は急成長のひずみで生じた課題が山積みだ。
環境規制が追い付かず、微小粒子状物質「PM2.5」などによる大気汚染が深刻化。野放図な投資は製造業の生産過剰を招いた。住宅価格高騰で大都市の庶民は都心から遠い郊外の家しか買えなくなった。かたや、一部都市ではマンションが増え過ぎ、住む人がいないゴーストタウンが出現している。
「(不動産市場の)投機目的の需要を抑制する」「鉄鋼の生産能力を2700万トン削減する」。李首相は報告で具体的な目標も挙げながら、構造改革を進める方針を説明した。いずれも成長の下押し要因となる取り組みをあえて進める形だ。