中国・首都北京市【拡大】
目標引き下げず
上海の金融関係者の間では昨年(2013年)から「中国政府は14年の成長目標を13年より引き下げ、7.0%に設定して、改革優先の姿勢を示すのではないか」との観測が広がっていた。大量の失業者を出しながらも国有企業改革などを断行した朱鎔基元首相に李首相を重ねる見方も出ていた。
だが政府は結局、成長目標は引き下げず、3年連続で7.5%に設定。社会の安定のためにも「雇用の確保」(李首相)に迫られたからだ。
「失業者が大量に出ている」。鉄鋼の街として知られる河北省唐山市で、鉄鋼業界関係者は不安そうだ。唐山市では大気汚染対策と生産能力過剰の解消という構造改革のため、工場の生産停止や閉鎖が相次ぎ、さびれた雰囲気も漂う。
正規の銀行ルート以外の取引である「影の銀行(シャドーバンキング)」をめぐっては、山西省などで高利回りの金融商品がデフォルト(債務不履行)寸前に陥り、投資家が販売窓口の銀行に押し掛ける騒ぎに発展。こうした動きが拡大し、社会不安につながれば改革どころではなくなる。