体力を消耗した結果、他社から資本を仰ぐ欧州メーカーも表れた。2月には欧州2位の仏自動車大手、プジョーシトロエングループ(PSA)が中国・東風汽車からの資本受け入れを決めた。近く30億ユーロ(約4200億円)規模を増資し、その一部を東風と仏政府が引き受ける。好調な業績の独フォルクスワーゲン(VW)でさえも、欧州事業は苦戦続きで好業績を支えるのは中国など欧州以外だ。
加えて、ウクライナ南部クリミア半島の実効支配を強めるロシアの動き次第では、ロシアへの経済制裁なども予想される。「現在のところ、販売に影響はないが、注視していく」(富士重工業の池田智彦専務執行役員)と不安も残る。
それでも日本勢が欧州市場に力を注ぐのは、「新興国での販売力を上げるためのブランド力の維持と、欧州のトレンドや環境対応の情報収集のため」(自動車大手幹部)とされる。
自動車業界に詳しいナカニシ自動車産業リサーチの中西孝樹代表は「(欧州は)難しい市場。日本勢は得意のハイブリッド車だけの販売に特化するなど、割り切った戦略で存在感を高めるべきだ」と指摘している。(ジュネーブ 飯田耕司/SANKEI EXPRESS)