2014年ソチ冬季五輪会場。競技は、ロシア・ソチの市街地から約40キロ南東にある黒海沿岸の「アドレル」と、アドレルから約45キロ離れた山岳地域の会場「クラースナヤ・パリャーナ」の2カ所で実施。(C)Google【拡大】
2020年の東京で、五輪とパラリンピックの2つの大会が一つの祭典としてより一体となれるよう、日本でもできることはたくさんあると思います。
たとえば、一昨年(2012年)のロンドン五輪は、パラ開幕前にメダリストの銀座パレードが行われましたが、こちらも英国がそうであったように、パラリンピックの終了後に一緒にやるようになればいいなと願っています。
増え続ける自己負担
夏季のパラリンピックでも感じていることですが、いま、パラリンピックの世界では、大会ごとに選手のレベルがすさまじい勢いでアップしています。世界記録が次々と塗り替えられているように、選手の可能性の伸びしろが大きい競技、種目が多いのです。海外では国の支援も大きな後ろ盾になっています。
ロンドン・パラリンピックで行われたアンケートでは、選手たちの年間の自己負担額は平均144万円でした。4年前の北京大会では111万円だったので、負担は増えています。世界のトップと互角に戦っていくためには、より多くのお金と、そして時間と環境が必要になってきています。それが確保できずに、競技継続を断念してしまう選手もいます。