前回とは違う顔
歌い終わると、鋤田さんも再び気配を現し、踏み台にしていた椅子から降りてきた。「全然違う。前撮った時と表情が別人みたいだったよ。この歌の時は本当にかわいらしい表情をするんだね」。確かに、以前フォトセッションで撮っていただいた時、私はBGMにとてもシリアスな曲を選んで歌っていたので、「かわいらしい」とはかけ離れた表情をしていただろう。それでも、なんだかうれしいのと恥ずかしいのが織り交ざったような気持ちになって、照れてしまったのだった。(文:バンド「黒木渚」のギターボーカル 黒木渚/撮影:写真家 鋤田(すきた)正義/SANKEI EXPRESS)