作品の味付けをめぐっては、「話し合いに何度か参加して、自分の人生体験を話した程度」と振り返るポッツ。それだけに、昨年(2013年)6月、妻と大スクリーンで完成した映画を鑑賞した際には、さらに興奮させられたという。当然ながら話の筋は重々分かっている。しかし、思わず吹き出してしまうシーンが満載だった。要するに、自分がとてつもなく鈍くさい人物に描かれていたのだ。「上映中、妻に『僕はあんなに格好悪いかな。自分ではそうは思ってないんだけど』と耳打ちすると、妻は『格好悪いわよ』と言いましてね。そんなやりとりも随分としました」。ポッツは恥ずかしそうに語った。
自分の居場所だった
作中、著名なオペラ歌手や大勢の観客を前にすると緊張のあまりうまく話せなくなってしまい、息をするのさえも苦しげなポッツの姿が度々織り交ぜられる。「僕は緊張すると、その場面とは何ら関係ない話をしてしまうんです」。