「凍りついていた川の水も解けて流れ出し、青い木の葉も芽生え始めた季節に、会談が開かれたのは大変意味がある」
協議冒頭で宋日昊大使は、にこやかな表情でこう切り出し、日朝関係の「春」の訪れを強調した。
北側は友好ムードの演出にこだわった。大使館内に日韓の報道陣を迎え、建物内の写真や動画の自由撮影を許可した。大使館正面玄関を背景に現場リポートを始める韓国メディアを制止することもなかった。
対する日本側に笑顔はない。外務省の伊原純一局長は「2012年11月にウランバートルで開かれた政府間協議に引き続いて行われる協議だ」などと語るだけだった。
条件闘争
日本側は「北朝鮮に軟化の姿勢がある」(外務省幹部)とみるが、それは拉致問題に限ってのことだ。協議で日本側は、(3月)26日の中距離弾道ミサイル発射を非難したもようだが、北朝鮮外務省は30日、国際社会が強める圧力に対し「新たな形態の核実験も排除しない」との声明を発表するなど依然意に介さない。