調査委はSTAP細胞を作製した証拠となるDNA解析画像が切り張りされていた点について、「データの誤った解釈へ誘導する危険性を認識してなされた」と悪意の存在を認定、改竄(かいざん)と判断した。
これについて、小保方氏は「論文の基本的な執筆法や提示法に不勉強で、不注意も加わって不備が生じたことを申し訳なく思う」と率直に謝罪した。
ただ、調査委が悪意の解釈について、故意の不正とした点について聞かれると「私も分からず弁護士に相談した」と説明。さらに回答を求められると「悪意…」とつぶやいて言葉に詰まり、弁護士が「法的解釈なので」と遮る一幕も。
結局、不正をめぐる大きな論点の一つである悪意の解釈や有無については、ほとんど言及しなかった。
不服申立書で調査が不十分と主張した小保方氏。会見では「弁明と説明の機会が与えられれば、必ず間違いが起こった経緯を理解してもらえる」と強調した。
小保方氏によると、調査委の聞き取りは、委員からの質問に対する回答形式が主で、事実関係の詳細な聞き取りは少なく「十分な聞き取りをしていただいたという認識は私にはない」。人生初の経験で、徐々に体調が悪くなったことから「十分な回答ができなくなっていた」と述べた。