燃料をいっさい使わず太陽エネルギーだけで飛ぶソーラー飛行機を開発するスイスの団体、ソーラー・インパルス・ベンチャーが4月9日、新型機「ソーラー・インパルス2」を公開した。2015年に世界一周飛行に挑戦する。120時間無着陸での達成が目標だ。初号機は昨年、離着陸を繰り返しながらアメリカ大陸の横断飛行に成功した。団体には世界各国の有力企業が資金や技術面で協力しており、ソーラー飛行機で得られたクリーン技術を自動車や住宅などの幅広い産業で活用することを目指している。
翼はA380並み
「ソーラー・インパルス2は太陽エネルギー効率が非常に優れており、最も驚異的な飛行機だ」
スイス西部のパイエルヌ空軍基地で開かれた発表会で、団体の創設者であるベルトラン・ピカール社長(56)は、胸を張った。
一緒に登場したアンドレ・ボルシュベルクCEO(最高経営責任者)も、「初号機は試作品で『空飛ぶ研究室』だったが、新型機はより大型でバージョンアップした」と語った。