自動操縦機能のほか、リクライニングシートやトイレなどを完備しており、ボルシュベックCEOは「120時間ノンストップで世界一周飛行を実現することが目標」としている。このため、1日2時間の睡眠で4日間飛び続ける訓練を行っているという。初号機のアメリカ大陸横断は、各地でお披露目しながら飛行したため、約2カ月をかけた。
2003年に活動を開始したソーラー・インパルス・ベンチャーに対しては、スイスの時計メーカー、オメガやドイツ銀行など約80社の民間企業が10年間で計約1億2400万ドル(約124億円)を出資。日本からはトヨタ自動車が支援しているほか、米グーグルも昨年(2013年)、技術供与でパートナーになった。
ピカール社長はAP通信に「ソーラー・インパルスの技術を転用すれば、輸送や住宅、冷暖房、照明などのさまざまな産業の分野で電力消費量を半減できる」と語り、その意義を強調した。
燃料をいっさい使わない世界一周飛行を成功させることで、再生可能エネルギーとクリーン技術の可能性を全世界にアピールする考えだ。(SANKEI EXPRESS)