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治療的中絶テーマ 「タブー壊し苦悩を代弁」 「誰も知らないわたしたちのこと」作家 シモーナ・スパラコさん (2/3ページ)

2014.4.14 19:00

自身も辛い経験をした作家のシモーナ・スパラコさん。「顔のない女性たち」のためタブーに挑んだ=2014年4月4日、東京都千代田区(大西史朗撮影)

自身も辛い経験をした作家のシモーナ・スパラコさん。「顔のない女性たち」のためタブーに挑んだ=2014年4月4日、東京都千代田区(大西史朗撮影)【拡大】

  • 「誰も知らないわたしたちのこと」(シモーナ・スパラコ著/紀伊國屋書店、1800円+税、提供写真)

 「痛み」を詳細に描く

 主人公は35歳のジャーナリスト、ルーチェ。5年間の不妊の末、パートナーのピエトロとの間に待望の男の子・ロレンツォを身ごもる。しかし、胎内のロレンツォには先天性の骨の障害があり、生まれても数年しか生きられないことを知らされる。しかも、その短い生には苦痛がつきまとうという-。

 フィクションではあるものの、医療的な知識や、肉体的な痛みは非常に緻密に描かれている。「私が医学的・肉体的な痛みを詳細に描いたのは、ルーチェの苦しい経験を読者に一緒に生きてほしかったから。女性だけでなく、男性からも『彼女の苦しみを皮膚の上に感じた』との感想をもらえました。もちろん、これは私自身の経験をもう一度追体験することでもありましたから、個人的には苦しいものでした」

 ルーチェはまた、母親との関係にも苦しむ。愛情が薄く、金銭ばかりを要求する母親…。「母性はこの作品のもう一つの、そして最終的なテーマでもあります。母性にはいろいろあり、その中にはうまく表現できることができない母性もある」

作家 Simona Sparaco略歴

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