そして、今回本稿で筆者が推したいアーティストが、ニューアルバム、『壱弐参四伍録』を発表したばかりのMountain Mocha Kilimanjaroである。2008年にファーストアルバムを発表し、FUJI ROCK FESTIVALに出演。09年にはイギリスの名門7インチレーベル、Jazzmanから日本人として初となるリリースで脚光を浴びた。毎年、オーストラリアツアーを敢行するなど国内外で支持者は着実に増えつつあり、今や国産ファンクのホープとしてその地位を完全に確立したといえる。
全員が主役
Mountain Mocha Kilimanjaroは、オーサカ=モノレールやQ.A.S.Bとは異なり、ボーカリストを起用しないインストゥルメンタル・ファンク・バンドだ。しかし、歌がないことをまったくハンデにしないキャッチーなホーンのテーマが非常に魅力的である。それだけではなく、ドラム、ギター、ベース、オルガン、トランペット、サックスといったすべての楽器が奏で、たたき出すパターンやフレーズが個性的で、歌の脇役ではなく、バンド全員が主役であるかのような各メンバーの主張の強さも彼らの特徴といえる。