交流、島民の心癒やす
マニラから空路でブスアンガ島に入り、ボートに乗り換えてクリオン島に渡った。回復者を代表して挨拶したヘルミディア・コンセプションさん(75)は「家が大破して絶望していた私は希望に満ちあふれた」と、涙ながらに感謝の言葉を述べた。その後、一行は島内を歩きながら被害状況を確認した。あたりを見渡せば、屋根が崩れたり、壁に穴が空いたりしたままの家屋が目につき、台風の爪痕が残されていた。
修復作業はまず、1チーム5人前後に分かれて行われた。崩れた屋根の修繕で済むところもあれば、全壊していて建て直す必要があるところもあった。地元の大工の指示に従い、学生たちはノコギリで木を切ったり、くぎで天井板を取り付けたりする作業に従事した。
大工経験のない学生には困難な作業が行われているときも、日本語を教えたり、折り紙で遊んだりするなど、自分たちにできることを見つけて活動していた。