≪「72時間」経過 家族の忍耐限界に≫
「どうしてこんなことに…」。韓国南西部、珍島の体育館に号泣する声が響いた。4月16日の沈没後、初めてもたらされた「船内で遺体発見」の悲報。捜索を見守り続ける安否不明者の家族らは19日、耐え難い悲しみに泣き崩れた。
進展しない捜索にいら立ちを募らせて当局者に詰め寄った。わずかな情報を待ち続け、忍耐は限界に。災害で生存率が低下する「発生後72時間」が過ぎ、海に消えた高校生らの救出を絶望視する声も漏れ始めた。
夜が明け、体育館に薄日が差し込んだこの日午前7時(日本時間同)前。眠りから覚めた安否不明者の家族を悲しい現実が待ち受けていた。
「潜水士が船の窓越しに遺体を発見した」と家族らに説明する海洋警察の担当者。最前列で聞いていた女性は「あの子は生きている。早く連れて帰って」と泣き崩れ、何度も床をたたいた。
遺体発見時に備えたDNA検査のサンプル採取も行われ、館外のテントには数十人が列をつくった。書類に記入しながら「何でこんなことをしなければならないの」と泣きだす若い女性もいた。