好きな人が喜ぶなら自分が傷ついても構わない-。自分の信念をどこまでも貫く百瀬は、早見と同様、なかなか気骨のある女子高校生だ。だが、早見は戸惑った。「百瀬の恋愛観にまったく共感できないんですよね。でも、それを演じることが俳優の仕事だし。悩みましたね」。そこで、監督のアドバイスにすがった。監督は「自由気ままに生きる野良猫を意識して演技をしなさい」という。早見は自分なりの感性で構築した百瀬像を無我夢中で体に染みこませていったそうだ。
髪を切ることに抵抗なし
長い髪を切ることに抵抗はなかったのだろうか。間髪入れず、早見からはこれまたクールな答えが返ってきた。「役作りのために髪を切るなんてかっこいいなあというのが私の正直な気持ちですね。女の子が長い髪を切る場合、勇気が必要だとか、ドキドキするものだとか言われますけど、私には特別な思いはありません。切り落とされた45センチの髪を見たときに、すごい長さだったんだなと思ったぐらいですよ」。5月10日、全国公開。(高橋天地(たかくに)/SANKEI EXPRESS)