気持ちを強く揺さぶる人
光山は“人たらし”。光山の仕事を手伝っているという美女・藤代(ふじよ)いわく、ガールフレンドが何人もいるようだ。経験を重ねたからこそ分かる光山の危険さ。動きたくても動けない、大人の恋ならではのもどかしさを丁寧に描く。「高校生のとき、大人は万能だと思っていた。でも、大人になればなるほど、ままならないことも増えていく。恋愛でも守りに入ってしまって、よほどのことがなければ心は動かない。でも、ひとたび動いたときは、若い頃よりも、純度が高くて強い。それを見つけられるって、幸せなんじゃないかな」
草木染め職人として天才的な腕を持つ光山。「30代の女性って、すでに自分の世界を確立している。ちょっとやそっとで心動かされないけれど、だからこそ、自分の知らない世界を持っている人には一気に引きつけられる。だから、紫が心引かれる相手は職人にしようと」