奔放な魅力を持つ光山だが、それだけに敵も多い。「読んだ人から感想をもらうんですが、光山については賛否両論(笑)。でも、可もなく不可もないような人には、30代女子はひかれないと思うんです。自分の気持ちを強く揺さぶる人って、何かしら人の神経を逆なでするようなところがあるはず」
紫の気持ちを揺さぶる光山。一方で、紫には一途に思いを寄せてくれる店の常連の米国人・ブライアンという存在も。光山を取りまく女性たちも入り交じり、色鮮やかな恋物語が展開する。
煩わしい、でも世界を輝かせてくる。大人の女性にそんな感情を思い出させてくれる本作。「自分でコントロールできる世界で安定した生活を送るのもいいことだけれど、知らない場所に飛び込むのってすごく自分が広がる。恋でも趣味でも、勇気を持って一歩を踏み出してほしいですね」(塩塚夢、写真も/SANKEI EXPRESS)
■たきわ・あさこ 1981年、兵庫県生まれ。2004年に京都大学卒業。07年『うさぎパン』で第2回ダ・ヴィンチ文学賞大賞受賞。その他の著書に『株式会社ネバーラ北関東支社』『左京区七夕通東入ル』など。
「いろは匂へど」(瀧羽麻子著/幻冬舎、1500円+税)