檜原の無名滝=2006年5月6日、東京都西多摩郡檜原村(野村成次撮影)【拡大】
この大滝までは何度か来て、そこで引き返していた。もちろん道は続き、尾根を越えて向こう側に降りればバスに乗ることもできる。ある日どんどん登って、さあ戻るかと思ったが、「行ってしまえ!」と尾根を越えようとした。距離的にはさほどではないが、老いがきた小生にはかなりの急坂だ。「しまった!」と思ったときはもう遅く、進むしかない。ガクガクの足腰を叱咤(しった)激励してなんとか登ったが、こんどは急な下り坂だ。これは膝にくる。
奥多摩も結構歩いたが、このときが最もキツかった。やはり年相応の撮影にしよう。(野村成次、写真も/SANKEI EXPRESS)
■のむら・せいじ 1951(昭和26)年生まれ。産経新聞東京、大阪の写真部長、臨海支局長を経て写真報道局。休日はカメラを持って、奥多摩などの多摩川水系を散策している。