≪漁業者、苦渋の受け入れ≫
福島第1原発の地下水放出は、漁の本格再開を目指し試験操業を続けている福島県の漁協が、東電と国によるたび重なる要請を受け「苦渋の決断」として認めた経緯がある。漁師らは「汚染水対策のためにはやむを得ないが、消費者の反応が心配だ」と話した。
福島第1原発から南に約30キロのいわき市久之浜(ひさのはま)港の漁師、北郷輝夫さん(63)は「東電や国を信用できない気持ちを抑え、廃炉を進めるため苦渋の選択をしたのだから、放射性物質濃度の排出基準をしっかり守ってもらうことが大前提だ」と語った。
相馬双葉漁協(福島県相馬市)の佐藤弘行組合長は「安全だと確認した魚を出荷しているので、消費者は今まで通り受け入れてほしい。東電と国は排水基準を厳守するとしわれわれは容認した。今、異議を唱えることではない」と指摘した。
相馬市の松川浦漁港の高橋通さん(59)は「漁業者だけでなく、観光業など関係する人はみんな心配しているだろう」と不安を口にした。(SANKEI EXPRESS)