着物に刺繍(ししゅう)であしらわれた武者絵については、謡曲(能)「紅葉狩(もみじがり)」で、平惟茂(たいらのこれもち)が鬼女を切り伏せようと刀を抜く場面とみられることが、最近の研究で分かってきている。
今回は長い年月でできたくすみが取り除かれたラ・ジャポネーズを鑑賞できるほか、こうした最前線の研究成果も知らされる。
今回展示されるのは約150点。日本趣味そのものをそっくり商品に取り入れた「ジャポネズリー」のインクスタンドなどのほか、日本の浮世絵などからヒントを得て、自分の作品の中で新たな表現にまで昇華させた作品も、影響を受けたオリジナルと対比させる形で並ぶ。
「ボストン」収蔵品だからこそ
浮世絵の影響などが知られているモネ、ゴッホ、マティスらフランスを中心にしたヨーロッパの画家のほか、今回、注目されるのはアメリカの画家だ。例えばジェームズ・アボット・マクニール・ホイッスラー(1834~1903年)。英国で活躍した間に浮世絵の影響を受け、その影響は、アメリカの画家アーサー・ウェズリー・ダウ(1857~1922年)らに影響を与えた。