前半、2トップの一角を担ったメッシは、後ろを向いてボールをもらうことが多く、動きにくかったが、後半はトップ下に下がり、前を向いてボールを受けられるようになると、俄然(がぜん)、活性化した。後半20分には中盤からドリブルで突進し、イグアイン(26)とパスを交換。スピードに乗ったまま小刻みなステップで左へ持ち出した。必死に追いすがったボスニアヘルツェゴビナのベシッチ(21)が幻惑され、味方DFと衝突するのを尻目に左足をひと振り。ボールは左ポストに当たってゴールに吸い込まれた。W杯では実に、前々回のドイツ大会のセルビア・モンテネグロ戦に18歳で出場して記録して以来の2ゴール目だった。
試合後は「勝ち点3のスタートが大切だった。素晴らしい後半になった。ボールを保持し、チャンスをつくれた」ともの静かに話した。そして「優勝を目指す」と公言した。
「気楽にやればいい」
13歳でスペインへ渡り、かつて母国では「国を捨てた選手」と批判する声もあった。さらに2009~12年に4年連続で国際サッカー連盟(FIFA)年間最優秀選手に輝きながら、W杯では活躍できないことから、「アルゼンチンのメッシはバルサのメッシはではない」と酷評され、前回南アフリカ大会の準々決勝でドイツに0-4で敗れると、人目もはばからずに涙に暮れた。