瞬く間の出来事だった。サッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会で、日本が最重要と位置づけた1次リーグC組での初戦。日本が1点リードで迎えた後半、コートジボワールが大黒柱のドログバ(36)を投入すると、ここから流れが変わった。クロスをボニ(25)に頭で合わされて追い付かれると、直後にも再びクロスからジェルビーニョ(27)がヘディングシュート。川島永嗣(えいじ、31)の手をかすめ、ゴールネットを揺らされた。
▽1次リーグ C組
コ-トジボワール2(前半0-1、後半2-0)1 日本
世界の高みへと駆け上がる号砲を、本田圭佑(けいすけ、28)が打ち鳴らしたはずだった。前半16分、長友佑都(ゆうと、27)からのパスを受けると、間髪入れずに左足を振り抜き、W杯2大会連続ゴールで先制した。ベンチに駆け寄った背番号4を中心に歓喜の青い輪ができたが、後半に暗転した。
本田は「自分たちの道は見えている」と言っていた。信じてきた日本の可能性を世界に示す4年間の集大成の舞台で、日本はいきなり窮地に追い込まれた。(EX編集部/撮影:吉沢良太/SANKEI EXPRESS)