敗戦を告げるホイッスルが鳴り響くと、本田圭佑(けいすけ、28)は手で顔をぬぐい、ピッチに立ち尽くした。「自分の言ったことに対する責任もある。非常に惨めですけど、これが現実」。「W杯優勝」という大胆な目標を掲げて4年。2度目の大舞台はそのはるか手前で幕を閉じた。
▽1次リーグC組
日本 1(前半1-1、0-3)4 コロンビア
日本らしい、攻撃的なパスサッカーで世界を驚かせる。それが本田の美学だ。前回の南アフリカ大会。決勝トーナメント進出を果たしたが、守備的な戦いは本望ではなかった。
盟友の長友佑都(ゆうと、27)がインテル・ミラノに移り、攻撃をともに牽引(けんいん)する香川真司(25)がマンチェスター・ユナイテッドに加入。そして自身は今年1月、ACミランの一員に。あれから4年がたち、選手たちを取り巻く環境は様変わり。昨秋にはオランダ、ベルギーに善戦し、「準備」は着々と整っていたかに思えた。