中国は一部欧州諸国に加え、欧州の裏庭=アフリカを筆頭とする発展途上の英連邦諸国に、経済ばかりか軍事目的の大接近を謀っている。英国は為す術もない。
英基本戦略を米国は学んだ。南下するロシア帝國のアジア大陸支配も、日本による滿洲/一部海域支配も拒絶した。前者は日露戦争(1904~05年)を続ける国力が尽きた日本に寄った仲裁役として、後者は日露戦争以降、大東亜戦争(1941~45年)敗戦後にいたるまでの反日/日本弱体化戦略として具現化された。しかし、どうしたことだろう。東/南シナ海内で一国支配を強める中国に対しては、強固な対抗意志が感じられない。
バラク・オバマ米大統領(52)は5月の演説でも「経済的台頭と軍事拡大が近隣諸国の懸念を呼んでいる」「南シナ海などで局地的攻撃性が放置されれば同盟国に影響を与え、米軍が巻き込まれる」とひと事。FTも《同盟国は高尚な言葉と、地政学的大挑戦から絶えず距離を置くこととの落差にウンザリしている》と酷評した。
目覚めた獅子は文明的?
《落差》といえば、フランクリン・ルーズベルト米大統領(1882~1945年)が日本に示した警戒・憎悪と、今日の対中姿勢はあまりに違う。支那事変が起こると1937年、ルーズベルトは世界に蔓延する疫病=無法を隔離すると、日独を念頭に《隔離演説》で非難した。曰く-