世界中で起こっているさまざまな事件や出来事を身近に感じてもらおうと、パリを拠点に活動するフォトジャーナリスト集団「ディスターブ」が、街角に自分たちがニュース現場の最前線で撮影した巨大写真を張り出す活動を始め、注目を集めている。大手メディアがそれほど積極的に報じない事柄を写真を使って多くの人々に知らしめると同時に“世界で本当に起こっている出来事”について熟考を促し、フォトジャーナリズムに興味を持ってもらうのが狙いという。
雑誌はときどき使う程度
「(メジャーな)雑誌はエジプトやグルジアやアフガニスタンでの出来事を伝えることにほとんど興味がない。ときどき写真を1、2枚使う程度だ。だから私は自分が撮影した写真を使い、私が見た出来事を多くの人々に見せ、それを伝えたかったんだ」
ディスターブを結成したフランス人フォトジャーナリスト、ピエール・テルジマン氏(34)は、米誌タイム(電子版)に結成の動機をこう説明した。ディスターブは「かき乱す」「騒がす」といった意味だ。