鎌倉の海水浴場にとって、この夏最初の試練は台風8号だった。7月としては最大クラスといわれたこの台風は九州沖まで北上した後、交差点を右折するかのように東に進路を変え、四国、近畿、東海、関東と太平洋岸をなめるように通り抜けた。
鎌倉の由比ガ浜海水浴場では台風が迫りつつある10日、砂浜に立ち並ぶ海の家が軒並み雨戸を閉ざし、看板などもすべてしまい込まれてゴーストタウンのようだった。当然ながら遊泳は禁止。ほぼ無人となった夕刻の砂浜で、それを知らせる赤旗が強風にはためく。
台風はまだ、遠く四国の沖あたりにあったとはいえ、逆巻く波はすでに高い。
それでも、関東近海に達した11日未明には勢力が衰えて風雨も弱まった。鎌倉にとっては幸い、大きな被害は免れたものの、海の家の関係者は眠れない一夜を過ごしたことだろう。台風一過の金曜日の朝は一転して青空が広がり、気温も急上昇した。それでも波は荒く遊泳禁止が続いた。