しばらくすると、「そろそろお薬が必要な状態ですね」と言われて内服が始まります。薬を毎日飲まなくてはならないのは、つらいものです。でも、それをチャンスとして捉(とら)えられるかどうかで、その後が決まります。食事の管理と運動で、薬剤から離脱できる可能性が残されているからです。ところが、ある程度病状が進んでしまうと、薬剤からの離脱が難しくなります。
時期を逸すると、一生懸命に気を付けても糖尿病がどんどん進行し、急速に腎臓の機能が悪化してしまうことがあります。また、脳や心臓、足の血管の病変が進んで、脳梗塞、心筋梗塞、足の壊疽(えそ)などを合併しやすくなります。血糖値はインスリンでコントロールできるかもしれませんが、合併症を十分に予防できる医療はまだ実現できていません。
糖尿病はアルツハイマー型認知症の強力なリスクファクターです。健康寿命を延ばすためには、糖尿病だけは早めに解決すべき問題です。(秋葉原駅クリニック院長 大和田潔/SANKEI EXPRESS)