トルコ・イスタンブール【拡大】
2003年から首相の座にあるエルドアン氏に対しては、イスタンブールなど都市部を中心に「独裁的だ」との批判がつきまとっており、昨年(2013年)6月には各地で大規模な反政府デモが発生。昨年(2013年)末以降は自身の関与も取り沙汰される汚職スキャンダルに見舞われた。
しかし、イスラム教の価値観重視を前面に押し出すエルドアン氏は、好調な経済を背景に、保守的な地方部での人気を維持。大統領として最長2期10年を務めることで首相時代から20年を超す“超長期政権”を狙っているとみられている。
すでに首相3期目のエルドアン氏は、AKPの内規でこれ以上の首相続投は不可能なことから今回、大統領選にくら替え出馬した。選挙には、主要野党の統一候補としてイスラム協力機構(OIC)のイフサンオウル前事務局長(70)と、クルド人のデミルタシュ氏(41)も立候補したが、得票率はイフサンオウル氏が約36.6%、デミルタシュ氏が9.6%にとどまった。(イスタンブール 大内清/SANKEI EXPRESS)