フランス通信(AFP)などによると、2人は来月(9月)にヘバさんの実家で挙式する予定だったが、イスラエル軍の爆弾が家を直撃し、用意していたドレスやアクセサリー、飾りの花も吹き飛んだ。「すべてを失った」と意気消沈したヘバさんは、避難所の学校に逃げ込んだ。
しかし、家族や友人が2人を応援し、相談を受けた避難所を運営する国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が、学校の中庭で式を挙げられるように手はずを整えた。新婚の2人のために2泊分のホテルの宿泊も用意した。
式はガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスとイスラエルが交わした72時間の停戦期限が数時間後に迫る中、始まった。
スーツにネクタイ姿の新郎と真っ白のドレスに身を包んだ新婦は幸せそうに並んで座り、出席者は歌ったり踊ったりして2人を盛大に祝った。
新婦は「もし今日、式を挙げていなかったら、3年間は無理だったと思う」と喜び、新郎は「僕はヘバと結婚できるから幸せなんだ。パレスチナ人はどこでもいつでも幸せを味わうことができるし、幸せになる権利がある」と訴えた。
挙式後UAEに脱出
ガザでは国連が避難所として使用していた学校も空爆の標的となり、子供を含む多くの避難住民が命を落としているが、このときばかりは、家族や友人、家を失った悲しみをしばし忘れることができた。