「かってにシロクマ」(1987~89年)などで知られるギャグ漫画家、相原コージ(51)のゾンビパニックホラー「Z~ゼット~」(別冊漫画ゴラク連載中)が、ホラー映画の第一人者、鶴田法男監督(53)の手により「Z~ゼット~果てなき希望」として実写映画化され、DVDボックスが発売された。
タイトルは「映画『Z~ゼット』完全版~DVD-BOX」(7000円)で、全6巻で構成。原作の世界観を多角的に味わってもらおうと、映画の撮影とは別に、同時進行で制作された3つのスピンオフ作品「狂気と天使」(土岐洋介監督)「友情と悪夢」「まだ見ぬ夜明け」(川松尚良監督)も収録されている。
孤高の少女を熱演
映画の舞台は、大勢のゾンビが徘徊(はいかい)する異常な世界と化した日本の港町。病院に逃げ込んだ女子高生(木嶋のりこ、田中美晴(みはる))、妊婦(櫻庭由加里)、中学生、公務員、チンピラらがゾンビへの恐怖から疑心暗鬼に陥り、次第にそれぞれの人間性をむき出していく様子が硬軟織り交ぜて描かれている。鶴田監督が酒巻浩史(さかまき・ひろし)と共同で脚本を執筆した。鶴田監督がゾンビ映画を手がけるのは本作が初めてだという。