エッフェル塔が一望、1泊350万円-。パリの超高級ホテル市場がアジア系資本の新規参入で活性化している。老舗系の名門ホテルは数カ月から数年をかけた全面改修で対抗。過熱する「ホテル戦争」(フランスメディア)に、景気対策が急務のオランド政権も期待を寄せている。
老舗は改修で対抗
8月上旬のある日、香港系「ペニンシュラ・パリ」の開業と、10カ月の全面改修を経た名門「プラザアテネ」のリニューアルオープンが重なった。総額8億ユーロ(約1100億円)をかけたペニンシュラの進出はパリで「ラッフルズ」「シャングリラ」「マンダリン・オリエンタル」と2010年以降進出が相次いだアジア系資本の存在感を見せつけた。
一方、プラザアテネの総改修費は約2億ユーロとされる。現在「リッツ」「クリヨン」「ルーテシア」といった名門も改修のため長期休業中。ちなみにフランスメディアなどによると、最高級スイートの料金はペニンシュラが1泊2万5000ユーロ(約344万円)、プラザアテネは2万7000ユーロだ。
パリ市観光局によると、1泊の平均料金が1000ユーロを超え「パラス」と呼ばれる超高級ホテルは00年の8軒1386室から、15年には14軒2147室に増加する見込み。観光局調査担当のデシャン部長(39)は「ホテル業界は不況と無関係。世界の金持ち人口は増えている」と解説する。