一方、シリア人記者は「解放に必要なのは身代金だ」と断言する。米紙ニューヨーク・タイムズによると、イスラム国に拘束されていたフランス人4人とスペイン人3人は身代金支払い後に解放された。
反体制派の有力組織「シリア国民連合」がつくる「暫定政府」当局者は(8月)22日、イスラム国が日本政府にも身代金を要求する可能性が高いと指摘。反体制派の多くがイスラム国に2年以上拘束されたままで「いまだに安否すら分からない」と明かし、今回の事件も長期化すると予測した。(共同/SANKEI EXPRESS)
≪勢力図激変 トルコ国境地帯、危険な越境≫
迫撃砲弾が次々と落ち、鉄条網を隔てたオリーブ畑から煙が立ち上る。過激派「イスラム国」に拘束されたとみられる湯川さんが入ったシリア北部に隣接するトルコ国境地帯。「死を覚悟しなければ、シリアに行くべきではない」。越境取材経験のあるトルコ人記者は、シリアでは武装勢力間の勢力図が激変したとして、危険な越境に疑問を呈した。