日食供養塔=2014年8月3日、東京都西多摩郡奥多摩町(野村成次撮影)【拡大】
その1799年に日食はなかったが、1786年には最大食分が98%、1795年には83%の日食が奥多摩でも観測されていた。そして供養塔が造られた翌年には92%の日食があった。そのころには多少の予測ができていた。金環や皆既はなかったが、15年ほどで6回の日食が見られたのは、結構なペースだ。過去の日食を供養したものか、翌年の日食に祈りをささげたものか、記録は残っていない。しかし天文現象に畏怖し、敬意を表する奥多摩の村人の気持ちが、この供養塔を造らせたのだろう。
さて、次に日本で見られる金環日食は、2030年6月に北海道で。2035年には北関東で皆既日食だ。それまで死なないぞ!(野村成次、写真も/SANKEI EXPRESS)
■のむら・せいじ 1951(昭和26)年生まれ。産経新聞東京、大阪の写真部長、臨海支局長を経て写真報道局。休日はカメラを持って、奥多摩などの多摩川水系を散策している。