俳優、李康生(リー・カンション)さん=2014年6月19日(高橋天地撮影)【拡大】
蔡監督は気が遠くなるほど静かな長回しの映像を駆使した。李は「壁画を15分近くひたすら見つめている場面があります。僕が何か行動を起こさなければ、監督はいつまでもカメラを回し続けたでしょう。だから頃合いを見て動きを加え、ひと区切りをつけました」と語り、長回しの意図に関しては観客にじっくりと喪失感を味わってもらうための演出と説明した。
本作は昨年のベネチア国際映画祭で審査員大賞に輝いた。蔡監督は現地会場で引退を表明しファンを驚かせたが、「師匠」をよく知る李の見方は楽観的だ。「体を壊しただけ。よくなればすぐに戻ってきますよ」。9月6日から東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムなどで全国順次公開。(高橋天地(たかくに)、写真も/SANKEI EXPRESS)