自家農園「スリー・リーフ・ファーム」敷地内の水源地に立つラニー・マルティネリさん。農園は昨年9月にコロラド州を襲った大洪水で甚大な被害を受けたが、そのときに地下水の流れが変わったらしく、敷地内の低地に水が湧き出すようになった=2014年5月18日、米コロラド州ボルダー郊外(ディスカバー・アメリカ撮影)【拡大】
人気店を経営するのは、ラニー・マルティネリさん(51)。ボルダー郊外に自家農園「スリー・リーフ・ファーム」を構え、野菜や卵などレストランで提供する有機食材を自分たちで生産している。
「レストランと農園にリサイクルの循環を持たせたいんだ」と、自分が目指すレストランの姿をこう語るマルティネリさんは、レストラン経営の中に自然志向とビジネスをうまく結びつけている敏腕経営者でもある。
≪食材循環を徹底 オーガニック志向に応える≫
レストランと農園のリサイクル循環を目指すラニー・マルティネリさん(51)の手法は徹底している。自家農園「スリー・リーフ・ファーム」では、レストランで出た生ゴミを回収して畑の一角で家畜の糞尿(ふんにょう)などと混ぜ、それをミミズやバクテリアによって分解して、良質な肥料によみがえらせる。化学肥料は使わない。世界各地でミツバチが減ってきたことが野菜の収穫にも影響していることを知り、養蜂場も併設した。
レストランで使う食材の百パーセント自給を目指しているが、現在の1.2ヘクタールの畑だけでは必要な食材をまかなえないので、近いうちに4ヘクタール分増やすという。