ちょっと待ってくれ。わざわざ夏休みをとって、高い旅費を払って、何カ月も前から予約して、ちょっとオシャレして、わざわざ食べに行ったはるか異国のレストランで、何で僕は「児嶋だよ!!」を言わなきゃいけないんだ!と思いました。しかし、そのシェフは「渡部さん、早く、早くつっこんで」と言わんばかりにキラキラの笑顔で僕を見ています。しようがないと思い、僕は「児嶋だよ!!」とまあまあ大きめの声でツッコミました。するとシェフは満面の笑みで厨房(ちゅうぼう)へと戻っていきました。
腑に落ちない、恥ずかしい
何となく腑に落ちないでいると、そのレストランにたまたま居合わせたOL風の日本人女性が僕に近づいてきてこう言いました。
「アンジャッシュの渡部(わたべ)さんですよね? お休みでパリですか? 今のシェフとのやりとり見てました。児嶋さんの名前を間違えられたくないなんて、渡部さんて本当に相方思いですね」
むちゃくちゃ恥ずかしくなりました。何ともやりきれない思い出となりました(笑)。