DVD「灼熱の魂」(発売/販売元:アルバトロス、税抜価格3800円)。(C)2010_Incendies_inc.(a_micro_scope_inc.company)-TS_Productions_sarl.All_rights_reserved.【拡大】
原作はレバノン出身の劇作家ワジディ・ムワワド。子供のころにベイルート内戦を経験し、フランスを経由してカナダに移住した人生が投影されている。2010年にはカナダで映画化され、11年の米アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされた。日本では「灼熱(しゃくねつ)の魂」という邦題で公開され、DVDが発売されている。
レバノンはとても美しい国
「炎 アンサンディ」は藤井慎太郎訳を、文学座の若手演出家、上村聡史が演出。現在と過去を行き来しながら、複数の人間模様が詩的に展開されていく。
14歳のナワルから演じる麻実は「こうした状況下の少女は精神的に大人のはずなので、そう無理しないで演じられている」という。長男の妻がレバノン人で、3年前の結婚式で現地を訪れた経験を持つ。「空港にはライフルを持った軍人がいるなど緊迫している状況にあるけれど、とても美しい国だった。宴席には食べ切れないほどごちそうが並び、家族愛、兄弟愛の強さを感じた」と話す。