一方で安倍首相は、安全保障法制の具体像や消費税率10%への再引き上げの判断には踏み込まなかった。賛否が割れる重要政策への言及を抑え、集団的自衛権の行使容認で揺らいだ自身の求心力を回復させたいとの思惑がにじむ。ただ、安全保障政策の在り方や消費税再増税の判断は、国民生活に深く関わるテーマなだけに、国会で丁寧に説明を尽くす必要がある。
対決法案を回避する姿勢は野党から「難問先送り」との批判も予想される。この作戦が吉と出るか、凶と出るか、今後の国会論戦が注目される。(SANKEI EXPRESS)
■所信表明演説 首相が臨時国会や特別国会冒頭の本会議で当面の政治課題に関する基本姿勢を明らかにする演説。通常国会冒頭に内政、外交全般にわたり見解を表明する「施政方針演説」と区別される。衆参両院でそれぞれ演説し、各党の代表質問を両院合わせて2~3日行うのが慣例となっている。安倍晋三首相の第2次政権での所信表明は昨年10月に続いて3度目。