患者の子供と家族が一緒に暮らせるようにした小児がん専門医療施設「チャイルド・ケモ・ハウス」(チャイケモ)の病室。キッチンには冷蔵庫や電子レンジが備え付けられており、家と同じように料理ができる=2014(平成26)年9月19日、兵庫県神戸市中央区(高千穂大学_有志学生記者、佐藤崇宏撮影)【拡大】
その治療は、患者の子供にとって「我慢」の連続だ。多くの病院では入院中、ベッドとその周囲にわずかなスペースしかない狭い病室での生活を強いられる。家族と一緒に過ごすことも制限される。大部屋では、カーテンで仕切られただけのすぐ隣に他の患者がいて、プライバシーなどほとんどない。ここに挙げた我慢は、ほんの一部に過ぎない。長期に渡る入院生活の中で、患者の子供たちは治療しながら、育っていかなければならない。
いつでも出入り可能
チャイケモが従来の病院と根本的に違うところは、患者の子供とその家族がともに過ごすことを前提にしている点だ。チャイケモの病室は、一般的なマンションの部屋のようだ。自分の家と同じように料理ができるキッチンがあり、冷蔵庫も備え付けられている。家族が24時間滞在できるスペース、ユニットバス、トイレ、そして、ふかふかのベッドが全19部屋のそれぞれに完備されている。病室か家かと問われれば、誰もが迷わず家と答えるだろう。