大統領の個人的な「過去」よりも、有権者は経済的な繁栄という「未来」に目を向けたといえるだろう。
だが、6年目の中間選挙で大統領が信認を得るのは容易なことではない。大統領の任期が2期8年に限定されている米国では、任期2年余りを残す時期に行われる中間選挙は過去6年間近くの実績を前向きに評価するよりも、最後にお灸を据える場になる傾向があるからだ。
今年11月4日の中間選挙で、共和党がオバマ氏の「過去」に焦点を当てようとするのは自然なことだ。
「イスラム国は二軍」
オバマ氏は今年1月、米誌ニューヨーカーのインタビューで、イスラム国をプロバスケットボールNBAの二軍チームにたとえた。
「二軍チームがレイカーズのユニホームを着ていたとしても、彼らはコービー・ブライアントにはなれない。米本土へのテロをたくらむウサマ・ビンラーディン(2011年に殺害)のネットワークと、地域で権力闘争を繰り広げる聖戦主義者との能力には差があると思う」